8月の首都圏中古住宅市場動向
東日本不動産流通機構(レインズ)は9月12日、首都圏の中古住宅市場の動向をまとめました。それによると、直近8月のマンション成約件数は2346件(前年同月比10.3%減)と二桁の落ち込みとなりました。今年は成約数が伸びない状況が続いており、前年同月との比較で増加したのは7月のみとのことです。前の月との比較では24.4%減と今年最大の下げ幅となりました。
一方、成約価格は4280万円(前年同月比13.7%上昇)と二桁の値上がりで、27ヶ月連続で前年同月を上回っています。1平米当たりの単価ベースでも28ヶ月連続で上昇しており、すべてのエリアが上昇しています。
在庫件数は3万8344件と前年同月比10.8%増でした。前年同月比を7ヶ月連続で上回りました。前月比でも0.7%増となり、受給が緩み始めています。
エリア別に成約件数を見ると、東京23区は990件(前年同月比3.7%減)と3ヶ月ぶりに弱含み、多摩も237件(同4.0%減)と落ち込みました。横浜・川崎市は前年同月比20.9%減の大幅減少となり、成約件数が394件でした。神奈川県他も169件(同7.1%減)でした。埼玉県は260件(同20.5%減)、千葉県が296件(同11.1%減)といずれも二桁の大幅減少となりました。
戸建て住宅の成約件数は首都圏全体で877件(前年同月比16.2%減)となりました。前年同月との比較で過去1年間をみると、増えたのは昨年12月のみ。前月比では25.4%と大幅な減少でした。
ただ、在庫件数は1万3372件(前年同月比2.3%減)と27ヶ月連続で1年前の水準を下回っています。品不足感の強さが見て取れます。
「注文住宅などの戸建て派は土地を探しているが、土地探しにかなり苦労している。なかなか見つからないのが現状だ。築古戸建てを含めて市場に出回っていない」(住宅メーカー)ことが戸建て成約数の減少につながっています。
エリア別に成約状況を見ると、東京23区は169件(前年同月比12.0%減)となり、多摩が111件(同19.6%減)でした。横浜・川崎市は122件(同24.7%減)、神奈川県他が120件(同14.9%減)となりました。埼玉県は172件(同19.2%減)となり、千葉県も183件(同8.5%減)といずれも弱含みました。東京23区、多摩、埼玉県は8ヶ月連続で1年前の水準を下回りました。一方で成約価格を地域別に見ると、多摩を除いて上昇基調にあります。東京23区は6451万円、多摩が3431万円、横浜・川崎市が4705万円、神奈川県他が3089万円、埼玉県が2624万円、千葉県が2444万円となりました。
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徳本 友一郎
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