22年6月の建築着工統計調査報告
国土交通省は、7月29日、22年6月の建築着工統計調査報告を発表しました。それによると、新設住宅着工戸数は7万4596戸(前年同月比2.2%減)で、直近10年間(6月分)では下から2番目の低水準となりました。貸家と分譲住宅は増加しましたが、持ち家が二桁の大幅減少だったため、総計では2ヶ月連続で減少しました。
6月の新設住宅着工床面積は602万7000平米(前年同月比4.2%減)で2ヶ月連続の減少。また、季節調整済年率換算値は84万5000戸(前月比2.1%増)で、3ヶ月ぶりの増加となりました。
利用関係別で見ると、持ち家は2万3184戸(前年同月比11.3%減)で7ヶ月連続の減少で、直近10年間では最も低い水準となりました。住宅局によると、「業界団体からは、年明けの新型コロナの感染拡大の影響で商談の機会が少なかったという声も聞く」としています。
貸家は3万285戸(同1.6%増)で、16ヶ月連続の増加。このうち民間資金による貸家は2万7890戸(同0.2%減)で17ヶ月ぶりの減少となりましたが、公的資金による貸家は2395戸(同28.8%増)で3ヶ月ぶりに増加しました。
分譲住宅は全体で2万692戸(同4.1%増)となり、先月の減少から再び増加しました。このうちマンションは7855戸(同11.8%増)と先月の減少から増加に転じました。また、戸建て住宅は1万2689戸(同0.3%増)で14ヶ月連続の増加。戸建ては直近10年間では上から2番目の高水準となりましたが、微増にとどまっており、今後の動向に注視が必要です。
同省統計調査室では、総計で前年同月比2.2%の減少となった一方、季節調整済年率換算値が増加に転じた点なども踏まえ、「減少傾向とは言えず、ほぼ横ばいと言う受け止めだ。地域差も見られていない」と説明しました。
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徳本 友一郎
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