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家・住宅購入コラム

21年第3四半期地価LOOKレポート

国土交通省は11月19日、21年第3四半期版(21年10月1日時点)の「地価LOOKレポート」をまとめ、公表しました。主要都市の高度利用地として全国100地区を対象に四半期ごとに実施し、先行的な地価動向を明らかにするものです。各地区の地価動向を9区分の変動率で評価します。
第3四半期の地価動向は、上昇地区数が40地区(前期比5地区増)、横ばい地区数が30地区(同6地区減)、下落地区数が30地区(同1地区増)となりました。3%ごとに見る変動率区分が前期と同様となったのは93地区で、変化が小さい四半期となりました。なお、93地区以外では6地区で上方に移行、1地区で下方に移行しました。
用途別に見ると、住宅地(計32地区)では、上昇となったのは26地区で、このうち横ばいから上昇に転じたのは2地区。下落地区は前期に引き続きゼロでした。
商業地(計68地区)では、上昇となったのは14地区。横ばいから上昇に転じた地区が3地区あり、下落に転じた地区が1地区ありました。その要因について、同省不動産・建設経済局地価調査課では、「住宅地ではマンションの販売状況が堅調で上昇している築が増加している。商業地では新型コロナの影響で下落している築があるものの、再開発事業の進展などにより、上昇に転じた地区があるため」と説明しました。同様の理由から前期で「3~6%下落」だった商業地の新宿歌舞伎町は下落幅が縮小し、「0~3%下落」となり、変動率区分が上方に移行しています。「需要は一部ながらも、大規模再開発への期待感がうかがえる」(同課)との説明です。
同課では、変動率区分の変化があまり見られなかったとする一方、20年第4四半期以降、「0~3%上昇」の割合が4割にまで増えてきた点に触れ、「緩やかな回復傾向にある」との見解を示しました。

徳本 友一郎

所属会社:
株式会社スタイルシステム
所属会社のWEBSITE:
http://www.style-system.net
保有資格:
CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
著書:
初めての不動産購入で失敗しない17のチェックポイント

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