マンション年収倍率
東京カンテイが、10月31日に公表したマンション年収倍率によると、22年の新築マンション年収倍率(70平米換算)は、全国平均で9.66バイト前年から0.73拡大しました。平均年収が436万円(同18万円減)と全国的に低下する中、圏域を問わず高額な物件の供給が続き、新築価格が4212万円(前年比156万円増)と上昇したためです。首都圏や近畿圏では5都府県で12倍以上、地方圏でも9倍台や10倍台のエリアが19(前年は10)に急増しました。全国平均は6年連続で拡大しました。
全国で最も年収倍率が高かったのは東京都の14.81倍で、京都府の13.66倍、大阪府の12.45倍と続きました。東京都に関しては平均年収が578万円(前年比8万円増)、販売価格は8561万円(同188万円増)といずれも上昇する中で、年収倍率が拡大しました。
首都圏の年収倍率は1.18拡大して12.47倍となりました。東京都以外の平均年収が下がる一方で、新築価格はいずれも上昇しました。年収倍率は埼玉県の12.38倍、神奈川県の12.42倍と前年より大幅に拡大しています。
近畿圏も首都圏と同じ要因で、年収倍率は前年から1.07拡大して10.93倍となりました。特に京都府では2.07拡大し、神奈川県(2.37拡大)に次ぐ拡大幅となりました。
また、今回調査では築10年中古マンションの22年の年収倍率において、東京都は14.49倍(平均年収578万円、中古価格8373万円)となりました。中古価格の高騰で、年収倍率は前年から1.14拡大し、新築マンションとの差は0.32まで縮小しました。新築と同程度の水準となっています。
中古マンションの全国平均は7.27倍と前年から0.73拡大したことで、08年の集計開始以来初の7倍台に到達しました。また、首都圏平均は2.27拡大して11.21倍まで急伸しました。近畿圏は2府4県のすべてで拡大しており、前年から1.23拡大して8.45倍となりました。特に富裕層からの実需・投資ニーズが高く新築に連動する形で中古価格も上昇している京都府(11.35倍)や大阪府(10.45倍)の年収倍率は10倍の大台に達しました。
なお、東京カンテイでは「今年は賃上げも限定的な中、三田ガーデンヒルズなどの高額物件も出るなど、年収倍率の拡大傾向は続く。23年新築データを分析する次回の東京都の年収倍率は15倍に届く可能性がある」との見通しを示しました。
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徳本 友一郎
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- 初めての不動産購入で失敗しない17のチェックポイント
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