住宅ローンを申し込む時に、既存ローンがある場合はどうすればいいの?
住宅ローンを申し込む際、本人の氏名・生年月日・住所・勤務先情報等と併せて、既存ローン(その他借り入れ)に関して申告する欄が必ずあります。どこまで記入すればいいのか、そもそも既存ローンがある状態で、住宅ローンは組めるのか?等を見ていきます。
■申告が必要な既存ローン
対象となるローンは、基本的には全てです。分かりやすいものだと、マイホームの買い替えの場合は現在の既存の住宅ローン、自動車ローンなどです。うっかり忘れてしまいがちなのは、奨学金や、携帯電話等の分割払いのものです。消費者金融や銀行のカードローンやキャッシングも当然のことながら含まれます。事業用の借入(事業を営んでいる方で、個人名義の借入)も申告が必要です。クレジットカードを数枚お持ちの場合、1つでもキャッシングをしていると、すべてのカードの限度額を含めて見られることもあるようです。
申告をしない(噓をつく)と金融機関としては、その人の対しての信用がなくなります。ただ忘れていただけだとしても、だらしがない人として信用がなくなり、最悪の場合、どちらも住宅ローンも延滞する可能性があるのでは?との考えから、申告していない既存ローンがある場合は、その時点で融資を断られてしまうこともあります。必ず事前に申告をし、このままで大丈夫なのか、完済条件(融資実行までに既存ローンを完済し、完済証明書を提出する)等であれば借り入れが可能なのかを確認する必要があります。申告するローンに関しては、返済明細表を提出する必要があります。毎月の返済額だけでなく、借入先、借入日、借入金額、返済開始日、返済回数、年率等がわかる部分の書類が必要になります。
■既存ローンの計算方法
基本的には、既存ローンは、金融機関によって定められている審査金利(多くが3.25%~3.5%前後)で計算し、新規のローンと併せて、年収に対して返済比率に収まっていないと借り入れをすることができません。既存ローンが住宅ローンの場合、多くの金融機関はダブルで見て返済比率に収まっていないとダメですが、中には、現在の借入残高が自宅の担保評価額の半分くらいであれば、半年以内に売却を条件として返済比率に入れないとするところや、自宅の担保評価×90%が現在の借入残高よりも高ければ返済比率に入れないとするところもあります。また、金融機関によっては、審査金利ではなく、実際の返済額で年間返済額を見てくれるところもあります。
□まとめ
金融機関によって、既存ローンの計算方法は異なります。返済比率に余裕をもって申し込んでいる場合は、仮に申告していない既存借り入れがあっても、問題なく審査が下りるケースもあります。ただし、返済比率がギリギリの場合、減額の回答が来たり、場合によっては否決という回答が出てしまうこともあります。一旦、否決という回答が出てしまうと、覆すことは難しいです。まずは、現状をきちんと申告し、どのような方法があるのかを相談されることをお勧めします。
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皆の笑顔に我が笑顔あり
徳本 友一郎
- 所属会社:
- 株式会社スタイルシステム
- 所属会社のWEBSITE:
- http://www.style-system.net
- 保有資格:
- CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
- 著書:
- 初めての不動産購入で失敗しない17のチェックポイント
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