マンション購入はメリットが多い!デメリットもあわせて解説
住宅の購入にあたって、はじめに「マンションと一戸建てのどちらにするか」を検討する人は多いのではないでしょうか。
住宅について調べていくうちに「賃貸に住み続けるほうが良いのではないか」と悩んでしまうこともあります。
実家が一戸建ての場合、なんとなく一戸建てを購入するイメージが強くなりやすいです。しかし大切なのは、家族で話し合ったうえで、より良い生活を送れる住宅を選択することです。
この記事では、マンションに焦点を当てて、以下の4点について解説します。
・マンションに住むメリット
・マンションに住むデメリット
・マンションを購入するメリット
・マンションを購入するデメリット
実際の生活やライフプランをイメージしながら、マンションについての理解を深めていきましょう。
マンションに住むメリット
はじめに、購入して住んでいる人と賃貸で住んでいる人のどちらにも共通する「マンションに住むこと」のメリットについて紹介します。
マンションに住むメリットは以下のとおりです。
・立地の利便性が高い
・共用設備が充実している
・見晴らしや日当たりの良さが期待できる
・夏は涼しく冬は暖かい
・管理人がいる
一戸建てとの比較をしながら、それぞれ解説していきます。
立地の利便性が高い
多くのマンションは、駅の近くや大通り沿いなど利便性が高いところに建っています。
なぜなら「用途地域」による高さ制限で、一戸建てが多い住宅街にはマンションを建てられないことが多いためです。
用途地域とは、使い道ごとに分けられた13のエリアのことを指します。計画的な街づくりを目的としており、主に市区町村が定めています。
一戸建てが多い住宅街は、車通りが少なく静かな環境で生活できますが、駅から離れていることが多く利便性は低いです。
駅の近くに住むと通勤や通学に便利なだけでなく、スーパーやドラッグストアなどの施設も充実しているため、生活しやすいというメリットがあります。
共用設備が充実している
共用設備が充実していることも、マンションに住む大きなメリットです。
具体的なマンションの共用設備としては、以下のものが挙げられます。
・宅配ボックス
・24時間ゴミ出し可能なゴミ置き場
・オートロック
・ロビー
オートロックは、セキュリティ面で一戸建てには無い安心感があります。また規模が大きいマンションでよく見られる、住民専用のジムやゲストルームなどの豪華な共用設備も魅力の1つです。
見晴らしや日当たりの良さが期待できる
高層階の場合、見晴らしが良く日光が入りやすいです。
一戸建ては高くても3階建てなので、見晴らしや日当たりの良さはマンションならではのメリットと言えます。
ただ周辺の建物の高さや窓の向きによっては、高層階でも見晴らしが悪かったり日光が入らなかったりする可能性もあるため、注意が必要です。階数で安心せず、必ず現地で確認してください。
夏は涼しく冬は暖かい
マンションは一戸建てに比べると、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせます。なぜなら、マンションは以下のような理由で外気の影響を受けにくいためです。
・鉄筋コンクリートで出来ているため、気密性が高い
・隣や上下に他の部屋があり、壁が外気に触れない
一戸建ては木造が多いうえに、外気に触れる面積が大きいため、外気の影響を受けやすくなります。また、マンションは気密性の高さからエアコンの効きが良いため、節電にもつながります。
管理人がいる
管理人がいることもマンションのメリットの1つです。
エントランスに管理人がいることで、防犯面での効果も高まります。廊下やエントランスなどの共用部分を掃除してくれたり、困り事を相談しやすかったりする点も、一戸建てには無い魅力です。
また、タワーマンションのような高級マンションには、フロントにコンシェルジュが常駐していることもあります。コンシェルジュは宅配便の対応やタクシーの手配など、さまざまなサポートをしてくれる心強い存在です。
マンションに住むデメリット
マンションに住むデメリットとしては、以下の4点が挙げられます。
・管理規約による制限が多い
・音に気を使う
・同じような部屋が多い
・駐車場代がかかる
購入して住んでいる人と賃貸で住んでいる人のどちらにも共通するデメリットです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
管理規約による制限が多い
マンションは、管理規約によって行動が制限されるケースがあります。例えばペットの飼育禁止や、楽器の演奏禁止などです。
ペットを飼育できるマンションでも「小型犬1匹のみ飼育可能」など、ペットの種類や大きさ、飼育数に条件が付いているケースもあります。楽器についても、決められた時間内の演奏であれば許可されることがあります。
また、ベランダは自身の部屋の一部ではなく、マンションの共用部分として扱われることを覚えておきましょう。
ベランダの使用には、以下のような制限が付くことがあります。
・災害時の避難経路になるため、物を置いてはいけない
・安全上もしくはマンションの外見を美しく保つため、洗濯物を干してはいけない
・喫煙禁止
マンションに住む以上は、窮屈に感じたとしても管理規約に従う必要があります。一方で一戸建ての場合は、マナーの観点で行動に気をつけることはあっても、住宅の使い方に決まりはありません。
音に気を使う
マンションは上下左右に人が住んでいるため、足音や床に物を置く音、椅子を引く音などに気を使います。特に小さい子供がいる場合は、走ったり跳んだりするたびに注意や教育が必要です。
こちらが出す音に気を使うだけでなく、他の部屋からの音に悩まされることもあります。苦情により、住民同士の騒音トラブルに発展してしまう可能性もゼロではありません。
カーペットを敷いたり、椅子の足にカバーを付けたりするなどの対策が必要です。
同じような部屋が多い
マンションは複数の住戸を並べるため、どこも同じような間取りになることが多いです。壁紙や床材、設備についても、ある程度仕様が決められています。
「書斎が欲しい」「好みのデザインがある」など、こだわりがある場合は、当てはまるマンションを見つけなければなりません。条件や予算次第では、マンションを探すよりも注文住宅を建てるほうが、希望を叶えられることもあります。
駐車場代がかかる
マンションは、購入費用や家賃とは別に駐車場代がかかります。なぜなら駐車場は共用部分であり、マンションの管理会社が運用しているためです。
一戸建ての場合は、敷地内に駐車スペースさえあれば駐車場代はかかりません。駐車場代がかかることは、マンションならではのデメリットと言えます。
マンションを購入するメリット
マンションの一室を購入するメリットは、以下の4点です。
・資産になる
・設備のグレードが高い
・リフォームができる
・修繕工事に対する労力負担が小さい
賃貸マンションを借りる場合と比較しながら解説していきます。
資産になる
マンションは購入することで資産になります。老後のことを考えると、高齢者は賃貸物件の審査に通らないことがあるため、マンションを購入して住む家を確保しておくと安心です。
マンションを購入して資産にすることで、以下のように活用することもできます。
・将来的に自身の子供に相続する
・賃貸物件として運用し、収益を得る
・売却して資金を得る
また、木造の一戸建てよりも鉄筋コンクリートのマンションのほうが耐用年数が長く、資産価値が落ちにくいというメリットもあります。
耐用年数とは、資産としての価値が無くなるまでの期間のことです。
設備のグレードが高い
購入を前提とした分譲マンションは、賃貸専用のマンションに比べて設備のグレードが高い傾向にあります。
グレードが高い設備とは、具体的に以下のようなものです。
・床暖房
・ビルトイン食洗機
・ディスポーザー(生ごみ粉砕機)
・浄水器
設備のグレードは、家事にかかる時間や過ごしやすさに大きな影響を与える重要なポイントです。
リフォームができる
自分好みの部屋にリフォームできることも、マンションを購入するメリットの1つです。
賃貸マンションのほとんどは、リフォームが禁止されています。またリフォームが可能な賃貸マンションでも、退去するときには元の状態に戻す必要があります。
マンションのリフォーム事例は以下のとおりです。
・水回りの設備を最新のものに取り替える
・好みの壁紙に張り替える
・断熱性を上げるため、窓を2重にする
・間取りを変更して子供部屋を作る
・畳の床をフローリングに変える
リフォームを行うことを前提として、新築マンションよりも安い中古マンションを購入する人もいます。マンションの管理規約や構造上の問題でリフォームできない部分もあるため、管理会社への事前確認は必要です。
修繕工事に対する労力負担が小さい
マンションは一戸建てに比べて、修繕工事に対する労力負担が小さくなります。長い期間住み続けるためには、マンションでも一戸建てでも修繕工事は必要です。
一戸建ての場合、修繕費用の用意や工事業者の手配を個人で行う必要があるため、素人には負担が大きいです。
一方でマンションは、管理組合で話し合いながら修繕工事を計画できます。不動産のプロである管理会社もサポートしてくれるため安心です。
またマンションの修繕費用は、すべての住民から毎月少しずつ徴収するため、確実に積み立てられます。
マンションを購入するデメリット
マンションの一室を購入する場合、以下のデメリットがあります。
・税金がかかる
・管理費の支払いが強制的
・引っ越しが気軽にできない
毎月の支払い金額やライフプランにも影響が大きいため、デメリットを考慮したうえでマンションの購入を検討することが大切です。
マンションを購入するデメリットについて、以下に詳しく見ていきましょう。
税金がかかる
マンションを購入した場合、固定資産税の支払いが発生します。また、市街化区域にあるマンションを購入した場合、固定資産税に加えて都市計画税も支払う必要があります。
市街化区域とは、すでに市街地を形成していて栄えている区域のことです。これから開発を進め、市街地にする予定の区域も含まれます。
固定資産税や都市計画税は、マンションを所有しているかぎり支払い続けるものです。マンションを賃貸として借りている人には、固定資産税や都市計画税はかかりません。
管理費の支払いが強制的
マンションを購入すると、管理費を毎月支払わなければなりません。管理費は、エントランスや廊下といった共用部分の清掃費用や修理費用、点検費用などに充てられます。
また、共用設備のクオリティが高いほど管理費も高くなるため、注意が必要です。例えばジムやプールなどがある高級マンションの場合、設備を維持管理するために必要な費用が多く、住民が支払う管理費も高くなってしまいます。
共用設備の使用頻度によっては、管理費の支払いで損をしていると感じる人もいます。
引っ越しが気軽にできない
引っ越しが気軽にできないことも、マンションを購入するデメリットの1つです。
転職や転勤などで会社が遠くなってしまい、マンションの購入を後悔する人は少なくありません。一人で住むためのマンションを購入した後に、結婚して家族が増えることもあります。
購入したマンションを手放して引っ越す場合、売却したり貸し出したりするのが一般的です。しかし手間や労力がかかるだけでなく、買い手や借り手が見つからないリスクもあります。
まとめ【マンションの購入に向いている人とは?】
マンションの購入には多くのメリットがある反面、デメリットもあります。
この記事で解説した内容を踏まえると、以下のような人がマンションの購入に向いていると言えます。
・便利なところに住みたい
・セキュリティ面を重要視している
・部屋の外の管理をお任せしたい
さらにライフプランが固まっており、金銭的な余裕があると尚良いです。マンションの購入は、メリットとデメリットを理解したうえで、ライフプランをよく考えながら検討しましょう。
ブログ:
皆の笑顔に我が笑顔あり
徳本 友一郎
- 所属会社:
- 株式会社スタイルシステム
- 所属会社のWEBSITE:
- http://www.style-system.net
- 保有資格:
- CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
- 著書:
- 初めての不動産購入で失敗しない17のチェックポイント
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