土地ありと土地なしで大きく変わる!? 家を建てるまでのスケジュールをおさらい!
マイホームに憧れを持つ人は多いでしょう。しかし,実際に家を建てるとなると、なにから手をつければいいのか分からない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、「注文住宅を建てるまでの一般的な流れ」について紹介します。おおまかな流れや費用を把握して、ライフプランや予算に合ったマイホームを手に入れましょう。
家を建てる・注文住宅の流れを理解しよう!
注文住宅は、自分の好みやライフスタイルに合う家を手に入れられる点がメリットです。しかし、家を建てるまでの流れが頭に入っていないと、こだわりを反映しきれない可能性もあります。漠然としたイメージを具体的にして、自分ならではのマイホームを手に入れる準備をしましょう。
予算と間取りのイメージを決めよう
注文住宅のメリットは、間取りや設備などを自分たちで選べることです。こだわりを盛り込みすぎると、予算が大幅にオーバーしてしまうので注意が必要です。自由度が高い分、金銭面で苦しまないよう、予算を決めたうえで間取りなどの計画を立てていくと安心です。
ハウスメーカーと土地探しをしよう
予算と間取りのイメージをつかめたら、土地探しをします。ライフプランをもとにどんな場所に住みたいか、家族と話し合いましょう。
土地探しは、不動産会社やハウスメーカーに依頼する方法があります。ハウスメーカーでは、家の完成までの段取りを考慮して土地選びをしてくれます。資金計画が立てやすく、条件に合った土地を見つけやすいなどのメリットがあるため、土地探しはハウスメーカーに相談しましょう。
住宅注文の見積もりを確認しよう
土地の候補が見つかったら、ハウスメーカーから見積もりをもらいましょう。取りつけたい設備があればあらかじめ伝えておくとスムーズです。図面と見積もりを見比べて、抜け漏れがないかを確認しましょう。少しでも不明点がある場合は、遠慮せず確認の問い合わせをすることが大切です。
また、複数社のハウスメーカーから見積もりをもらい比較するのもおススメです。各メーカーの得意分野も可視化できるため、自分に合った依頼先を判断するのにも役立つでしょう。
住宅ローンの審査をしよう
見積もりで必要な予算を把握できたら、金融機関に住宅ローンの審査を申し込みましょう。審査には通常1~3週間程度かかります。まずは事前審査に申し込み、おおよその借入可能金額を把握するといいでしょう。住宅ローンの金利は金融機関によって異なるため、複数の金融機関に仮申し込みをして比較をすることもできます。
工事請負契約を結んで着工しよう
工事請負契約は、ハウスメーカーなどの建築会社と結ぶ工事に関する契約のことです。契約書には、工事内容、工事着手や完成の時期、代金、支払い方法などが記載されています。
建築会社との間でトラブルが発生した場合、契約書の内容をもとに解決していくことになります。そのため、契約書の内容が納得できるものか契約前に目を通さなければなりません。契約書類は量が多いため、事前に複写したものをもらって内容を確認しておくといいでしょう。
ハウスメーカーと契約したら、いよいよ着工となります。工事中は騒音などで近隣住民に迷惑がかかることがあるため、事前に挨拶回りをしておくと安心です。希望があれば、工事前に安全祈願のための地鎮祭を行うこともできます。工事中は現場へ赴き、進行状況を確認しましょう。
竣工検査をして引き渡しで完了!
竣工検査は、契約通りに建物が完成しているかを確認する検査です。確認の項目は、仕様書や図面と一致しているか、傷がないか、ドアがスムーズに動くかなどで、説明を受けながら行われることが多いです。不具合があれば再度工事を依頼し、最終的な仕上がりを確認した後で引き渡されます。
家を建てる際の土地はどうすればいいの?
家を建てるには、まず土地が必要です。土地を持っている場合と持っていない場合に分けて、家を建てるまでの流れをみていきましょう。
土地を持っている場合
土地を持っていても、すぐに家を建てられるわけではありません。地震をはじめとする災害時の耐久性を確認するため、地盤の調査が必要です。建て替えの場合でも、時間の経過で地盤が緩んでいる可能性があるため、調査を行います。調査結果によっては、地盤改良の工事が必要です。さらに建て替えの場合は、仮住まい探しや引っ越し、取り壊しが必要になります。
土地を持っていない場合
土地を持っていない場合、まず土地探しをします。土地探しには、自分で探す方法と業者に依頼する方法があります。
自分で探す場合、インターネットに掲載されている土地情報を検索して候補を絞ります。しかし、条件のいい土地ほど情報サイトへの掲載前に売却が決まることが多いです。自分で探すとなると情報が限定されてしまうため、業者に依頼するのがいいでしょう。
土地探しの依頼は、不動産会社やハウスメーカーでできます。ハウスメーカーに依頼すると、家の完成までを踏まえた土地の提案をしてくれます。土地から建築までトータルの資金計画を立てやすく、条件に合った土地を見つけやすい点がメリットです。
家を建てるまでの期間はどれくらい?
家を建てるまでには、およそ8~15か月かかるのが一般的です。引っ越し日の希望がある場合は、逆算してスケジュールを立てましょう。流れを把握できていれば、間取りやデザイン決め、土地探しなどに時間をかけることができます。マイホームを自分の理想に近づけるため、期間や流れを理解しておくことが大切です。
家を建てるまでのスケジュール
家を建てるまでの一般的なスケジュールは、以下のとおりです。
・情報収集、予算決め:1か月程度
・ハウスメーカーの選定、土地の購入:3~6か月程度
・間取り、設備の決定:3~10か月程度
・建築工事:3~6か月程度
・完成後の確認、引き渡し:1か月程度
家を建てる最短期間はどのくらい?
家を建てる期間は、通常8~15か月程度かかりますが、ローコスト住宅であれば2~3か月程度で完成します。ローコスト住宅とは、安い価格で建てられる住宅のことです。材料や工法をある程度統一することで、コスト削減や工期の短縮を実現しています。
設備やデザインに大きなこだわりがなく、低予算で抑えたい人はローコスト住宅を選択肢に入れるのもいいかもしれません。
家を建てるのに時間がかかるケース
家を建てるのに時間がかかるケースには、土地選びに時間をかけたい場合のほか、間取りや設備仕様を決めるのに時間がかかる場合があります。間取りなどのイメージづくりは、初めのうちにある程度固めておくのがおススメです。
また、こだわりの建築資材を使用したり、複雑な形の家をオーダーしたりすると工程が複雑になり、完成までの時間が長引く要因になります。工期を短くしたい場合は、標準的な仕様を選ぶといいでしょう。
家を建てる土地とハウスメーカーは慎重に選ぼう!
注文住宅では、土地とハウスメーカー選びが大切です。土地選びを失敗すると、理想の家とは程遠い仕上がりや利便性になってしまうこともあります。また、納得のいく家づくりには信頼できるハウスメーカー選びも欠かせません。後悔しないよう、土地とハウスメーカーは慎重に選びましょう。
家を建てる際にトラブルが起きることも
家を建てる際には、ハウスメーカーとの間でトラブルが起きることがあります。トラブル時に証明できるものがないと、間違いを指摘しても説得力に欠けます。打ち合わせで変更点が出た場合、話し合いだけでなく図面や見積書などお互いの手元に残るものを共有してもらうことが大切です。
事前に情報を得るためには?
信頼できるハウスメーカーを選ぶことで、トラブルが起こる確率は低くなります。事前に情報を得るためには、営業担当者の対応を見極めるのも手です。質問した際に明確な回答が返ってくる相手であれば、打ち合わせでの不明瞭な箇所も気軽に相談できます。
また、契約を急がず、依頼者目線で最善策を提案してくれるかも大切な要素です。ハウスメーカーの実績や利用者の口コミを参考にするのもいいでしょう。
土地探しでは、実際に足を運ぶことで得られる情報があります。季節や時間帯によって雰囲気が変わることもあるため、時間帯を変えて何度か下見に行きましょう。挨拶がてら、実際に住んでいる人に話を聞くのもおすすめです。
また、災害に耐えられる土地であるかも確認しておくと安心でしょう。浸水履歴や地盤の状況は、「ハザードマップ」や「地盤サポートマップ」で事前に確認できます。土地と建物を別で買うことでの失敗も多いため、ハウスメーカーと相談しながら土地選びを進めましょう。
家を建てるのにかかる費用は?
家を建てるのには、どれくらいの費用がかかるのでしょう。注文住宅を建てるには、家を建てる工事費用、土地の費用、それ以外の諸費用がかかります。具体的な費用や内容についてみていきましょう。
家本体の購入予算・費用
住宅金融支援機構では、フラット35の利用者を対象に住宅にかける資金の調査を実施しています。2020年度の結果では、土地代を含めない注文住宅にかける費用が全国平均で3,534万円となりました。首都圏では3,808万円と、他の地域と比較して高額ですが、3,000万円台が平均といえるでしょう。
土地の購入予算・費用
土地の相場はいくらなのでしょうか。国が公開している地価公示を参考に紹介していきます。
2021年における住宅地の全国平均価格は12万円/㎡です。都市圏の平均は19万6400円/㎡、地方圏では4万8400円/㎡です。このデータから、都市と地方でも大幅に価格が変わることがわかります。
ちなみに住宅金融支援機構による2020年度の調査によると、注文住宅での住宅面積の全国平均は124.4㎡です。12万円/㎡の場合、約1,492万円の資金が必要ということになります。
それ以外の工事予算・費用
家を建てるには、土地と家の本体以外にも諸費用がかかります。諸費用は土地代と建築工事費用の10~12%程度が目安です。主な諸費用としては、以下のようなものがあります。
■契約前後
・印紙税
・建築確認申請費用
■着工
・地鎮祭や上棟式の費用
■住宅ローン契約
・契約印紙代
■引き渡し時
・登記費用
・住宅ローンの借入費用
■引き渡し後
・不動産取得税
・引っ越し代
上記以外にも別途外構工事などを行う場合には、その分の費用がかかります。
仮住まいに必要な予算・費用
仮住まいには、賃貸住宅、ウィークリーマンション、ホテルの3種類があります。それぞれ特徴が異なるため、自分の生活スタイルに合ったものを選びましょう。
賃貸住宅では、敷金、礼金、仲介手数料といった初期費用がかかります。初期費用や引っ越し代、住居に関わる費用を合わせると1か月で約70~80万円かかります。3か月では約90~100万円、6か月では約120~130万円が相場です。
ウィークリーマンションでは、敷金と礼金がなく、賃貸住宅と比較して初期費用を抑えられます。家具家電が付いてくる点もメリットです。しかし、長期では費用が高くなるデメリットもあります。1か月で約50~60万円、3か月で約90~100万円、6か月で約150~160万円かかります。
ホテルでは、初期費用はもちろん、水道光熱費がかからないメリットがあります。しかし、家具家電の置き場を探さなければいけない点、長期間だとコストがかかる点がデメリットです。1か月で約40万円~50万円、3か月で約140万~150万円、6か月で約280万円~290万円の費用が必要となります。
家を建てる流れはお金のプロに相談しよう
家を建てるには、まずライフプランを立て、予算を決めなければなりません。しかし、将来のことは予測しづらいものです。「どのくらいの費用であれば無理なく返済していけるのか」「金利の選び方がわからない」など自分の知識だけで不安があれば、ファイナンシャルプランナーに相談するのもいいでしょう。ファイナンシャルプランナーにはお金に関する幅広い相談ができます。相談にかかるお金は無料です。一人で悩まずにまずは気軽に相談しましょう。
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